猫にも人と同じような気持ちがあるの?猫の感情について調べてみた!

猫の飼い方・知識

一般的に猫は何を考えているか分からないとか感情があまり無いと言われます。果たしてそうなのでしょうか。
猫を飼っていると猫にも色んな表情があり、様々な感情をもっていると感じることがよくあります。
また一説によると私たち人間と同じような気持ちを持っているとも言われています。
同じような感情があるなら接し方ひとつで傷つく心もあるのでは?と気になるところですよね。
そんな猫の気持ちや感情について詳しく調べてみました。

猫を知ろう!

一般的に猫は独りでいることを好み、気ままで自分勝手、協調性が無いなど人間ならば嫌われるような性格をした動物だと言われがちです。
野生の頃の猫は生きていくためにそのように徹していたかもしれませんが、昨今の猫たちはそうでもなさそうです。
犬と比較されてもとかく冷たい印象を受ける猫の性格や優れた能力についてご紹介します。

猫の性格

猫の性格の基本としては自己中心的で束縛されるのを嫌います。
これは野生の頃、単独で行動をしていた猫が自分の問題は何でも自分で解決するという主体的な気質からくるようです。
さらに「Psychology Today」という心理学専門サイトによると猫の脳の構造は私たち人間と90%類似しており、猫の「大脳皮質」は発達していて犬の2倍ほどの複雑な構造になっていると言っています。
大脳皮質は知覚や思考、記憶などを司る部位ですからこの大脳皮質が発達しているということは猫がとても頭のいい動物であることがわかりますね。
と同時に色々な感情があってもおかしくないでしょう。

猫の記憶力

猫の大脳皮質が人間と類似しているとお話しましたが、中でも猫の短期能力(短時間でしか持続しない記憶)は人間の20倍あるという結果の論文もあります。またその記憶からの情報処理能力も優れているようです。人間の行動を見ていて学習し自分の行動に再現することがあります。例えばドアのレバーを下げるとドアが開くと知り飛びつき自分の体重をかけて開けるのを見て驚かされることがあります。
逆に記憶力の良さから嫌な思いや怖い経験をしたことによりトラウマになったりもします。
日常生活の上で猫の世話をするにあたりこのことを踏まえてやらないと必要なことまでもが困難になることがありますから気をつけたいものです。

猫にもある感情って?

猫は無表情で何を考えているのか分からないように思えたり、いきなり興奮して噛みついたりじゃれてきたりすると接していて頭が「???」となってしまうことがあります。
猫は大脳皮質が発達していることからも実はとても感情豊かなところがあるのです。
視線を感じる方向をふと見ると愛猫が何か思慮深気にじっと見ていることってありませんか。
ここでは人間と同じ感情が猫にもあるというものをご紹介します。

嬉しい

自分にとってラッキーなことが起きたとき、例えば飼い主さんが帰ってきたときや好物をもらったりするとしっぽをゆっくりと振ったりヒゲがピンと立てている猫のしぐさを見たことがありますよね。
また喉をゴロゴロと鳴らしていたり目をまん丸にして輝かせてることもあります。
こんなときの猫は嬉しい、楽しいという気持ちなのです。

構って欲しい

大好きな飼い主さんに構って欲しいという気持ちが伝えてくるときは、飼い主さんが他の用事をするなどして気持ちが猫から逸れているのを感じるとわざとジャマをしてくることがあります。
またいきなり寄って来て足や手をガブっと噛んで気を引こうとします。
要するに飼い主さんの気持ちを自分に向かせたいという気持ちの表れなんですね。

好き・嫌い

猫の好き嫌いは態度ではっきりと分かります。
好きな人には体や顔をこすりつけたり好意を持っている人の匂いのついた服や毛布を子猫が母猫にするようにモミモミします。
逆に嫌いな人や場所からは離れていなくなることがあります。猫が嫌な気持ちになっているときは耳が後ろへ倒れていますのでよく分かります。

寂しい

最近の飼い猫は飼い主さんと1対1でベッタリということもあり飼い主さんがそばにいなくなるととても寂しさを感じるようです。
ひどくなると「分離不安症」になる猫もいます。
分離不安症とは飼い主さんがそばにいないと鳴き続けたり食事や水を摂らなくなったりトイレもしなくなる精神的依存になることです。
ほどほどの距離をもつことも必要ではないでしょうか。

怖い

猫のしっぽがボワっと広げたり足の間に隠しているときは恐怖を感じているのです。
一度、怖い思いをするとその場所や人のことを記憶して近づかなくなります。

イラつく・不機嫌

猫がイライラしているのがよくわかるサインは耳を伏せて表情も変わっています。或いはしっぽをバンバンと叩くようにバタつかせているときに気に食わないことをされるとますます興奮し攻撃してくることがあります。
猫はイラつく前に不機嫌になってくることもあります。遊んであげようと猫じゃらしを向けてもプイっとソッポ向く猫もいますから、そんなときは関わらないようにするのが得策です。

憂鬱

体調を崩しているときやこれから嫌なことをされると予測するとテンションが下がっています。
猫もしっかりと憂鬱になり中にはため息をつくこともあるそうですよ。

トラウマ

猫も嫌な目にあったりするとショックを受けて記憶し避けようとします。一度そのような目に遭うとトラウマになりなかなか改善されません。

ミスった!

飼い主さんに叱られたり自分にとって悪いことが起きると猫は「ミスった!マズイ」と感じています。
例えばテーブルに乗ったときに飼い主さんに叱られると嫌なことと記憶し避けるようにするため繰り返すことによりしつけることも可能になります。

猫には無い感情って?

人間の世界では当たり前の感情でも人ほどのバリエーションがないため、当然猫社会においてはあり得ない感情もあります。
では人間にあって猫には無い感情についてご紹介します。

対抗心

猫には対抗する心はないといわれています。新入りの猫やよそ者の猫に対して一見対抗してる?と思われがちな行動でも縄張り意識により戦っているだけなのです。

自尊心

猫がツンとしている姿を見ると自尊心の塊かと思いがちなのですが、猫には自己認識能力がないらしいため自尊心がないとされています。

悲しむ

猫は感情に浸ることがないので悲しいという感情はないようです。
ただ寂しいという感情はありますから例えば同居猫が亡くなったりすると悲しいというのではなく居ないから寂しいと思い元気がなくなるといいます。

懐かしむ

猫には昔を振り返り懐かしむということはありません。
時々、お天気のいい穏やかな日に愛猫が目を細めて窓の外を見つめてまるで思い出に浸っているような光景を見ることがありますが、そう思うのは私たち人間の感覚で思うだけで猫自身はポカポカして気持ちいい中何か刺激がないかと探しているのかもしれませんね。

仲間に入りたい

猫は元々、単独行動を好む動物です。ですから仲間に入りたいという感情はありません。
ただそんな素振りを見ることがあれば、それは寂しいとか甘えたいということから出た行動ではないでしょうか。

人に合わせる

飼い猫になると野生の習性が薄れてくることから飼い主さんの生活パターンに合わせて暮らしている猫が多くはなってきています。
しかし、基本猫は本能で生きる動物ですから夜寝室で飼い主さんと一緒に寝ても夜中に起きて大運動会なんてこともありますよね。
猫が守るのは猫界の本能なのです。

猫にあるか何とも言えない感情って?

人間の感情のバリエーションにはあっても果たして猫にはあるような無いようなどちらとも言えない、また飼い主さんによってはある!ない!と両方の意見が出たものをご紹介します。

やきもちを焼く

猫がやきもちを焼くことはないように思います。
たとえば、多頭飼いの中「あの子だけ可愛がってもらっていいな。嫉妬してやる。」なんて複雑に思って飼い主さんとの間に入って来るのではなくもっと単純に自分も構ってもらいたいという気持ちで近づいてくるようです。
ただ羨ましいという感情はあるようです。

恥ずかしい

猫は自分の失敗は認識できるので失敗すると誤魔化すような気を紛らわせようと毛づくろいをしたりします。
これは「転位行動」といい人でいうところの「恥ずかしい」という行動ですが、人間のように周りの人の目を気にすることはありません。

反省する

猫が飼い主さんから叱られるとシュンとすることがあります。「おっ、反省しているのかな」と思いきや、実はそうでもなさそうです。
怒られたことによりショックを受けるものの嫌なことと記憶に残し繰り返さなくなるようです。

なぐさめようとする

この感情も微妙なもので飼い主さんが悲しんで泣いていると傍にいてペッタリとくっついてくれてたり自分のお気に入りのオモチャなどを持ってきてくれたりする猫もいます。
それはいつもと違う飼い主さんの様子に異変を感じ、不安に思っていることの表れという説もあり「なぐさめようとしている」かどうかはわからないとのことです。

かばう

猫のそばで子供を叱ったり叩くマネをすると猫が間に入って止めようとする行動に出ることがあります。
私的にはかばう気持ちはあるように思うのですが…
猫に「かばう」という感情があるのかは現時点では研究中のようです。

まとめ

いかがでしたか。
日頃の愛猫の何気ない行動や仕草についてこんな意味があったのかとか、やっぱりと思い当たることもあると思います。
猫の感情がこれほど人間に近いものということがわかるとますます猫たちを大切にしたいと思いませんか。感じていないようでも実は感じている猫をとても愛おしく感じるのは筆者だけでしょうか。
猫の仕草から感情を読み取り、出来る限りの猫の要望に応え、信頼関係を築いていきたいと思います。




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