早いもので今年もあとわずかです・・・これから年末年始にかけて大掃除をしたり、新年の飾り付けをしたりと何かと忙しい日が続きますよね。猫は環境の変化にはとても敏感な生き物です。普段とは違う生活環境の中ではストレスも溜まりやすくなります。そして猫はストレスに弱い生き物だといわれています。今回は年末年始を愛猫と一緒に楽しく過ごすために注意することや気をつけたいことなどをいくつか紹介したいと思います。
はじめに
年末年始は何かと慌ただしいものです。テリトリー意識の強い猫たちは知らない人たちが訪ねてきて自分のテリトリー(部屋の中)に入ってきたり、新年の飾り付けで部屋の様子が変わったりするとストレスを感じるものです。普段と違う生活リズムや見慣れないデコレーション、騒音や見知らぬ人たち・・・ストレスを感じる環境や度合いは猫の年齢によっても違ってきます。ここでは猫にできるだけストレスを与えないようにするためにこの時期気を付けたいことや、注意すべきことなどをいくつか挙げたいと思います。
子猫とストレス
元気一杯の子猫たち。好奇心も人一倍です。お正月のデコレーションはもちろん、大掃除や知らない人が訪ねてきたりと年末年始のイベントそのものにも興味津々です。しかしいつもと違う環境に興奮しすぎたり、お客さんに構われすぎたりして休むことなく疲れてしまいストレスになることもあります。誰にも邪魔されず、静かに過ごす時間、居場所を確保してあげるようにしましょう♪
成猫とストレス
成猫といってもその年齢によってまだまだ子猫のようにワンパクさの残っている子とシニア期に近づいてきて落ち着きを見せるようになった子では違いがありますが、年末年始の騒々しさにはある程度慣れているといえるでしょう。飼い主さんや家族、お客さんと一緒に過ごすことのできる年末年始を楽しんでいる猫ちゃんも意外と多いのではないでしょうか♡とはいっても好奇心旺盛な猫、お正月の飾り付けをいたずらされたり、テーブルに並べたごちそうをつまみ食いされないよう注意が必要です。オモチャを与えたり、一緒に遊んであげたりして退屈させないようにしましょう。ストレス解消にはキャットニップやマタタビの入ったオモチャを利用するのも有効です。
シニア猫とストレス
シニア猫にとって静かにのんびりと過ごすことのできる環境はとても重要です。しかしながら歳をとると聴力や視力も衰えるので、自分専用のお気に入りの居場所があれば音楽の音や人の声もあまり気にすることなく過ごすことができるようです。ただし、お客さんが猫と遊びたがったり、無理やり構ったりするとストレスにつながることがあります。シニア猫に対しては人目につかず、静かに過ごせる環境を整えてあげることが大切です。
デコレーションには気をつける
新年を迎える年末年始は部屋を飾りつけることが多くなりますよね。また贈り物をいただく機会も多くなります。プレゼントについているリボンや飾り付けなどによく使われているティンセルと呼ばれるピカピカ光る金属片の糸などは猫が遊んでいるうちに誤って飲み込んだりしたら大変です!誤飲しても何もなく自然と排出されることもありますが、ときには手術が必要となったり、腸閉塞を起こしたり、最悪死に至ることもあります!十分に気を付けてください。また意外と見落としがちなのがキャンドル。ゆらゆらと揺れるキャンドルの炎に興味を示す猫ちゃんは意外と多いんです。ヤケドも心配ですが、倒したりしたら大変です!キャンドルを使うときには猫が倒したりしないよう猫の届かないところに置くこと、そして火をつけたまま部屋を離れないようにしましょう。
しめ縄などの正月飾りを玄関やドアに飾るご家庭は多いと思いますが、最近は部屋に飾る正月用のフラワーアレンジメントなども人気がありますよね♪クリスマスに人気のポインセチアが猫にとって有害なのは意外と知られていますが、他にも猫にとって危険な植物はたくさんあります。お正月のお飾りによく使われる松の木の針も猫にとっては有毒です。部屋の中にデコレーション用のお花や観葉植物などを飾るときには猫にとって安全かどうかを事前に調べるようにしてください。
「ごちそう」にも注意が必要!
ローストチキンにローストビーフ、すき焼きにおせち料理・・・各家庭によって違いはあると思いますが、年末年始にはたくさんのごちそうが食卓に並びます♪愛猫にもおすそ分けしてあげたくなってしまうものですが、いつもと違う食事や油分の多い食事は猫の健康にとって良くありません。嘔吐や下痢を起こすこともあります。またお正月には食べることの多い鶏肉や鯛の骨などを食べると食道に詰まったり、内臓に刺さったりして消化器官を傷つける可能性もありとても危険です。食べ残しは冷蔵庫へ、ゴミもしっかり片付けましょう。また留守の時などに愛猫がつまみ食いをしないよう注意してください!
運動不足にならないよう気をつける
私たちにとっては色々とやることがある忙しい年末年始ですが、大掃除でうるさくされたり、知らない人が訪ねてきたりといつもと違う環境に隠れてしまう猫ちゃんもいます。猫の健康のためにも、ストレスを軽減してあげるためにも適度にエクササイズをさせるようにしましょう。普段は日中をひとりで過ごしている猫ちゃんも多いと思います。家で過ごすことも多い年末年始は是非一緒に遊んであげましょう。
愛猫と一緒に帰省するときには
新年を家族と過ごすために愛猫を連れて帰省することを考えている方もいると思います。猫を移動させるときに注意すべきことをいくつか挙げたいと思います。
・キャリーバック、ハーネス、リードを利用する
鉄道や飛行機などの公共の交通機関を利用する際にはキャリーバックは必須となりますが、車での移動を考えていてもキャリーバックを利用するようにしましょう。脱走を防ぐなど猫の安全を守るためでもありますが、何かに囲まれていると猫は落ち着きを感じます。滞在先での寝床としても利用できます。キャリーバックにはケージ、かご、布製のものなど色々ありますが、外が見えるものは上から布をかけたりして薄暗くしてあげるといいでしょう。また猫を外に出す必要のある時などのためにハーネスとリードも忘れないようにしてください。
・食べ慣れているキャットフード、容器を持参する
いつもとは違う環境に置かれると体調も崩しやすくなります。普段食べ慣れているフードを持参するようにしましょう。容器も普段使っているもののほうが安心するので、できれば一緒に持っていくといいでしょう。
・携帯トイレやペットシート
普段使っているトイレを持っていければいいですが、それはなかなか大変です。ポータブルトイレやペットシートを忘れずに持参しましょう。その際猫のおしっこの臭いのついた猫砂を少量持っていくとトイレの場所を教えるのに役立ちますよ。
・猫の匂いのついたブランケットやオモチャを持っていく
慣れない場所ではストレスが溜まるものです。愛猫が普段使っているブランケットやオモチャなどを持っていきましょう。自分の匂いがすると猫は安心することができます。
おわりに
環境の変化が苦手な猫たちにとって何かと慌ただしく、人の出入りも増える年末年始はストレスが溜まりやすく、また飾り付けや食べ物の中には猫が口にすると危険なものもあるので注意が必要です。
年末年始を愛猫と楽しく過ごすために気をつけてほしいことをいくつか紹介しましたが、せっかくのホリデーシーズンです。いつも変わらぬ愛情を注いでくれる愛猫たちに「ありがとう、これからもよろしくね」という意味も込めてお気に入りのおやつをプレゼントしたり、いつもよりも長く一緒に過ごしてあげるなどして年末年始のおもてなしをしてあげるのもいいと思いますよ♡