青い空、青い海、そして強い日差しの常夏のハワイにも猫にとってのパラダイスがあったのです。ハワイ諸島の中ほどに位置する島でオアフ島から飛行機で30分のところにあるラナイ島です。
日本の中でも猫島として宮城県の田代島、愛媛県の青島、香川県の佐柳島などが有名で観光地化されていますが、このラナイ島にも野良猫の施設があり観光地として知られています。
猫好きの皆さん、ちょっと気分を変えてラナイ島の猫たちに会いに行ってみませんか。
行こうと思っている方、行かないけど知りたい!という方のためにラナイ島の猫たちについてご紹介します。
保護猫施設「Lanai Cat Sanctuary(ラナイキャットサンクチュアリ)」
今や世界中に点在する保護猫施設ですが、常夏のハワイにもとっておきの猫パラダイスがあるのです。その名は「Lanai Cat Sanctuary(ラナイキャットサンクチュアリ)」。
ハワイ諸島の1つであるラナイ島にありその規模は約2300平方メートルという広大な土地の中に500匹もの猫たちが暮らしている巨大シエルターなのです。
Lanai Cat Sanctuary(ラナイキャットサンクチュアリ)についてご紹介します。
猫の聖域と呼ばれるワケ
この施設にいる猫たちは野良猫や捨てられた猫をNPO「ラナイアニマルレスキューセンター」が保護している子たちで世話をしながら里親を探している施設です。里親が見つからない猫でもずっとこの施設で暮らすことができるのです。
施設内には500匹もの猫たちがいて世界中の人たちが訪れ、猫まみれになりながら触れ合える猫好きには夢のような場所なのです。
保護猫施設の創設
施設の創設者は1999年に夫とともにラナイ島に移り住んだキャシーキャロルさんです。キャシーさんは島で野良猫が増えていることを知り不妊去勢手術をしたりボランティアをするようになりました。島にいる固有種の鳥が猫のせいで絶滅危惧種になっているため猫を追い出す、或いは殺処分にする方向になっているのを知り猫の保護施設を作ることを決断し2008年に開園しました。
施設内では
猫の楽園と呼ばれるように施設の構造はゲージはなく領域を囲むフェンス柵があり、中では猫たちが自由気ままに過ごしています。
この施設の形態はアフリカのライオンの施設をモデルに考えたそうです。敷地内には食事場所や水飲み場、キャットハウスがいくつも設置されています。子猫には子猫用のゲージが用意されています。
猫の健康状態を管理するために獣医師との提携で手厚い医療や看護も受けています。自然豊かなところでのんびりと過ごす猫たちの表情はイキイキして来園する人たちを人懐っこく迎えてくれます。
Lanai Cat Sanctuary(ラナイキャットサンクチュアリ)は猫にとって安全でストレスフリーなまさに楽園なのです。
施設の様子はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=Sf8qIDm7VU0
猫たちの表情
施設にいる猫たちの表情は明るく普通よく見かける野良猫特有のたくましい顔つきとは少し違うようです。
体つきにしても日本にいるような柔らかなしなやかさよりしっかりとした体格です。
ボランティア・ツーリズム
施設を訪れたら猫たちの楽園を維持するためにも寄付や募金をするだけでなく、施設の掃除をしたり世話をしたりと貢献してみませんか。観るだけの観光とは違って大好きな猫たちのために自分も参加することでより一層満足のいく楽しみ方が経験できることでしょう。
施設情報
Lanai Cat Sanctuary(ラナイキャットサンクチュアリ)は予約不要で営業時間内ならいつでも入れます。入場料も無料ですが、テーマパークではないので猫好きなら少しは貢献したいものですよね。募金や寄付をするという方法もあります。現地でもできますしサイトでも寄付を受け付けています。
施設データ
Lanai Cat Sanctuary(ラナイ・キャット・サンクチュアリー)
- 住所:1 Kaupili Rd, PO Box 631577, Lanai City, HI 96763
- 電話番号:+1 (808) 215-9066
- 営業時間:月~日:10時~15時(年中無休)
公式サイトURL:http://lanaicatsanctuary.org
ラナイ島ってどんなところ?
ラナイ島(Lanai Island)は太平洋のハワイ諸島の1つでラナイハレ火山のある島です。1922年にジェームス・ドールがパイナップル農園を開き、世界のパイナップル生産高の20%を占めるから別名「パイナップル・アイランド」とも呼ばれています。しかし1980年代に農園が封鎖されてからはリゾート観光地化し世界でも有数のリゾート地となりました。
近年ではリゾート婚として俳優の小栗旬・山田優夫妻はフォーシーズンズ・リゾート・ラナイ・ザ・ロッジ・アット・コエレ(FOUR SEASONS RESORT LANAI THE LODGE AT KOELE)、マイクロソフト社のビル・ゲイツ夫妻はフォーシーズンズ・リゾート・ラナイ・アット・マネレ・ベイ(FOUR SEASONS RESORT LANAI AT MANELE BAY)で結婚式を挙げたがあることでも注目されています。
そんなラナイ島についてご紹介します。
ラナイ島ってどこにあるの?
「静寂の島」とも呼ばれるラナイ島はハワイ6島の中で一番小さく面積は364㎢、人口はおよそ3100人の未開の島です。オアフ島からは飛行機で30分、マウイ島から14km離れたところに位置するのですが、信号もなく舗装整備された道路は48kmだけという別世界のようなところです。
ラナイ島へのアクセス
ラナイ島へ行くには空路と航路があります。
まず空路の場合、ホノルル国際空港からラナイ空港まで国内線としてオハナ・バイ・ハワイアン(ハワイアン航空)が毎日数便、定期便が運行しています。日本からであればホノルル空港での乗り継ぎには余裕をもって最低でも2時間くらい後の便の手配をしておいた方がいいでしょう。飛行時間は35分です。
航路の場合はオアフ島からではなくマウイ島からフェリーが就航しています。ですからオアフ島からマウイ島へ観光に行かれた方はフェリーがおすすめです。
旅客フェリーがラハイナとマウイ、ラナイのマネレ港間を毎日5回往復しています。運航時間は45分です。
ハワイアン航空のウエブサイト
https://www.hawaiianairlines.co.jp/
エクスペディションズ社の旅客フェリーのウエブサイト
http://go-lanai.com/ferry-schedule/
ラナイ島の宿泊事情
ラナイ島には宿泊施設としてホテルが3つしかありません。
1つはラナイ島の中心とも言われるラナイシティの丘の上にある「ホテル ラナイ(Hotel Lanai)」。木造のこじんまりとした可愛らしい小さなホテルです。元はパイナップル農園を経営していたDoleのゲストハウスだったそうでコテージも含めて11室しかなくフレンドリーな雰囲気がいいのですが、壁が薄いため隣室の音を気にされる方もいます。11室のうち1室だけコテージですので価格は割高になりますが、音がムリという方はコテージを予約されるといいですね。宿泊料金はあとの2つに比べるとかなりリーズナブルです。
そして2つめは「フォーシーズンズ リゾート ラナイ ザ ロッジ アット コエレ(Four Seasons Resort Lana’i, The Lodge at Koele)」。ラナイシティ郊外の高原にあるヨーロッパカントリー調の高級ホテルです。緑豊かで夜には暖炉が焚かれるほど気温が下がる大人のムードたっぷりの素敵なホテルです。
3つめは「フォーシーズンズ・リゾート・ラナイ・アット・マネレ・ベイ(Four Seasons Resort Lana’i, At Manele Bay)」。海洋保護区に指定されているフロポエ湾を望むトロピカルリゾートホテルです。47のスイートを含み213の客室があります。風情のある5つの庭園があり贅沢な時間を過ごせるホテルでしょう。
ラナイ島にはホテルの数が少ないためマウイ島で宿泊される方も多いです。
ラナイ島の歴史
先史時代はマウイ島の支配下にありましたが、時代と共に島の持ち主が変わり1922年に世界最大のパイナップル農園を経営したDole社のジム・ドールが買い取りました。しかし1966年にハワイの財閥の1つのキャッスル&クックに買収され、1992年にパイナップル農園を閉鎖後にのちのフォーシーズンズ・リゾート・ラナイの2つのホテルの前身にあたる豪華ホテルを建設し観光地化を図ったといわれています。
現在のラナイ島の98%の持ち主は「オラクル・コーポレーション」創業者のラリー・エリソンであり残り2%は国有地となっています。
ラナイ島の魅力(観光)
ラナイ島には2通りの楽しみ方があるといいます。
まずは自然派。美しい海に囲まれた島であるラナイ島のレジャーといえばやはりマリンアクティビティー。静かで美しいビーチが多く点在し、プロポエ湾には手つかず状態のサンゴ礁がありダイビングやシュノーケリングが楽しめるだけでなく海岸沿いからイルカや熱帯魚を見ることができます。また冬にはホエールウォッチングも楽しめるのも嬉しいですよね。
そしてランドアクティビティ派。ラナイシティの近くの森や谷で乗馬やハイキングをしたり、ケアヒアカヴェロ(神々の庭園)やポリファ・ビーチなどの秘境、プウ・ペヘ(スイートハート・ロック)の観光も景色だけでなくラナイ島の歴史に触れる楽しみがあります。ゴルフ好きの方にはジャック・ニクラス設計の優れた設備を誇るゴルフコース、マネレ・ゴルフコースでプレイを楽しめます。
まとめ
保護猫施設の中での猫たちのイキイキとした表情が素敵ですね。
自然の中でお腹が満たされ束縛されることもなく安心して自由に暮らしている猫たちにとってまさに楽園ですね。世界中でこのような保護施設が増えることを願っています。
ハワイにお出掛けされる方は観光の1つとしてこのラナイ島を加え、ぜひ猫の楽園Lanai Cat Sanctuary(ラナイキャットサンクチュアリ)まで足を運ばれてはいかがでしょうか。施設のたくさんの猫たちに癒やされ旅の疲れもどこかに吹き飛んでしまうこと間違いないでしょう。