猫好きさんにとってモフモフした猫をつい抱っこしたくなります。特に冬の寒い日に膝の上に愛猫を乗せてこたつでまったりできたら最高ですよね。
でも猫って意外に抱っこを嫌がる子がいるのも事実です。
あなたの猫ちゃんは抱っこをさせてくれますか?
「どうしても抱っこさせてくれない!」という人のために愛猫を抱っこ好きな猫にする方法をご紹介します。
猫が抱っこを嫌がる理由とは?
「ウチの猫はどうしても抱っこさせてくれないの」と言われる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
猫には猫なりの抱っこを嫌がる理由があるのです。まずはその理由を知ってあなたの愛猫を抱っこ好きにさせるためのステップにお役立ていただけたらと思います。
ここでは猫が抱っこを嫌がる5つの理由についてご紹介します。
抱っこされると不安定になる
人に抱っこされると位置的に地面から高くなるため、猫にとって高所に登る際に必要となるものは安定感になります。
猫の肉球はその場所が安定しているかを察知するセンサーとなっているため抱っこされたときもしっかりと肉球はリサーチしているのです。
しかし、人の手によって抱っこされると足が宙に浮き、どうしても体勢が不安定になるために猫は恐怖を感じ逃げようとします。
抱っこされたときの嫌な経験
普段あまり抱っこされない猫ですが、どうしても抱っこせざるを得ないときってありますよね。そんなときの理由のほとんどは猫にとって次に待っているのが嫌な思いをすることなのです。
たとえば、病院へ連れて行かれ診察や注射、去勢避妊手術されたり、体が濡れることが苦手なのにも関わらずお風呂に入れられたりなどが挙げられます。
猫は賢い動物ですから1度経験すると記憶に残り条件反射のように逃げてしまいます。いわゆる「トラウマ」となってしまうのです。
無理やり抱っこに嫌悪感を持っている
猫の気持ちに関係なく人間側が抱っこしたいと思ったときに無理やり抱っこすると嫌がり引っ掻かれたりすることがあります。個体差があり抱っこ好きな甘えん坊な猫ならいいのですが、ひとりを好む猫もいます。
飼い主さんの都合で無理強いをすると築いた愛猫との信頼関係が崩れる可能性もあるので絶対に無理強いは止めましょう。
抱っこする人の不快なニオイ
猫は聴覚も優れていますが、臭覚も犬ほどではありませんが人間の数万倍から数十万倍とされています。そのため飼い主さんから猫にとって嫌う柑橘系の香水や煙草のニオイを感じると「臭い!」と拒絶し抱っこは難しいでしょう。
飼い主さんは香水をつけたりせずになるべく煙草などのニオイを改善すれば猫もニオイに関しては抱っこを嫌がらないようになるかもしれません。
人に対する警戒心
猫は警戒心が強く昔から猫の習性として集団生活ではなく、縄張りを作りひとりで生きてきた動物であることから人に対して完全に慣れることが出来ない猫もいます。
抱っこは猫世界ではない行為でもあることからも抱っこすることにより人ととても近い距離になるため恐怖を覚える猫もいるようです。
このような猫に対しては抱っこを強要することは止めた方がいいでしょう。
猫を「抱っこ好き」にする方法とは?
抱っこ好きにするには手っ取り早いのは子猫のうちから抱っこに慣れさせることです。子猫に「抱っこしてもらうと嬉しいことがある」と思うようにしつけます。決して抱っこをする前後で嫌がることをしないように気を付けることを忘れないでください。
猫が抱っこを嫌う理由を理解した上で愛猫が抱っこ好きになるための4つの方法をご紹介します。
猫のペースを守る
猫は単独行動をする動物で他の動物に合わせて暮らすことが苦手です。
それは飼い主さん相手でも同じで自分のペースを崩して来られると不信感を抱きかねません。猫の方から「抱っこして」というのは難しいですが、猫の様子を見ていてそっと手を添えて嫌がらないようなら少しの時間抱っこしてあげてください。嫌がる仕草を見せたらすぐにそっと下ろしてあげましょう。
とにかく猫のペースを守ってあげてください。
抱くところまで行かない場合は最初のうちは後ろ足を床に下ろしたまま抱くことから始めるのも有効ですよ。
マッサージをしてリラックスさせる
抱っこを嫌がる猫にはまずは抱っこに対する抵抗感を無くす必要があります。
それには猫が好む体のツボをマッサージしてあげるのが効果的です。たとえば、耳の後ろやあごの下、背中、前足の脇腹などを優しくマッサージしてリラックスさせます。その後に抱っこしてあげると抱っこが気持ちいいと感じてくれれば抱っこに対し抵抗感をもたなくなってきます。
ただ猫はマイペースですから昨日は抱っこをさせてくれたのに今日は嫌がるという事態は当然ありますのでメゲズに気長に毎日繰り返してください。
安定感のある抱き方を身につける
人間が猫を抱っこする高さは猫からしてみれば結構高く感じています。その高さのところで足場が不安定だと当然猫は恐怖を覚えて抱っこを嫌がりますよね。猫を抱っこするときは片方の手でお尻から足にかけてを支え、もう一方の手を前足の下の付近を囲むように支えます。また自分の胸からお腹へ台のようにして乗せればより安定します。
このように安定感のある抱き方をすれば猫は落ち着きます。
焦らずに時間をかけて抱っこに慣れさせる
抱っこ嫌いの愛猫を抱っこ好きにするには忍耐が必要です。
前述してきたことを繰り返しながら待つという作戦に加えて、最近筆者がとった作戦があります。愛猫を好きなようにさせておき、筆者は知らん顔してベッドやソファでゴロ~ンと仰向けに寝てじっと動かず物化していたところ愛猫の方からお腹の上に乗ってくるようになりました。それを数日繰り返した後にそっと抱っこしたところ「やった!」見事に抱っこさせてくれるようになりました。
待てば海路の日和ありですね。焦りは厳禁です。
「抱っこ好き」といわれる猫種
猫を飼うのにやはり抱っこして思いっきりモフモフしたいという方、「抱っこ好き」な猫種があるのをご存知でしょうか。
もちろん初めから抱っこが好きということはなく子猫のうちから抱っこに慣れさせる必要はありますが、人懐こく温和な性格ということもあり比較的抱っこ好きにするのが易しい猫ちゃんたちなのです。
そんな猫種をご紹介します。
ラグドール
アメリカ生まれのとても人懐こく温厚であまり鳴かないのんびり屋さんです。
成猫になるまで3年ほどかかり、成長すると体格は普通の猫の2倍近くの大きさになります。
友好的なことからも他の動物とも仲良くできるようです。
ペルシャ
歴史が古くアフガニスタン発祥の猫で穏やかで物静かな甘えん坊さんです。
撫でられるのが好きなことからも抱っこのしつけもしやすいでしょう。
見た目はゴージャスですが、運動量も少なく鳴き声も小さく控え目なため飼いやすいとされています。
エキゾチックショートヘア
ペルシャ猫から改良された猫で「ブサかわ」の元になった猫です。
おとなしく穏やかな性格な半面、好奇心旺盛なところもあり環境の変化が苦手なため気をつけなければいけません。
膝の上に乗るのが好きで甘えん坊屋さんでもあることから抱っこのしつけも楽でしょう。
ヒマラヤン
ヒマラヤンはペルシャとシャムを掛け合わせてつくられた種で性格は両親の性格がマッチングしたものとなります。
穏やかで遊び好き、甘えん坊で飼い主さんのそばにいるのが大好きな猫です。
見た目はペルシャのゴージャスな被毛とシャムの配色のポイントを合わせもちとても優雅な猫です。
スフィンクス
発祥はカナダのオンタリオで突然変異で無毛で誕生したといわれています。
無毛とはいえ、全身桃のようにうぶ毛で覆われており一般の猫より体温が高いようです。
手触りもしっとりとしています。性格は活発で甘えん坊、賢く、飼い主さんとの絆を深めると言われています。か弱そうな見た目に似合わず声は大きいです。
トンキニーズ
発祥はインドシナ半島ですが、現在ペットとして目にするトンキニーズはアメリカとカナダ在住のブリーダーによるものとされておりシャムとバーミーズを掛け合わせたものです。
性格はシャム譲りの知的で好奇心旺盛、そして遊び好きで陽気なところはバーミーズから来ています。人懐っこく甘えん坊屋さんでもあります。
ソマリ
ソマリはアビシニアンと長毛種の掛け合わせによるカナダで突然変異により誕生した猫です。
性格は温和で優しい半面、好奇心旺盛で活発ともいわれています。身のこなしも軽く美しい猫です。
日本では人気の種になります。
シャム
シャムの原産国はタイになります。
性格は人懐っこく甘えん坊です。飼い主に忠実でかまってチャンなところもあり賢く感受性が強いとされています。
静かさを好むところもあるせいか小さい子どもがいる家庭や多頭飼いでの生活は苦手です。
セルカークレクス
アメリカで生まれた巻き毛の子猫とペルシャと交配させ、その後ブリティッシュショートヘアと掛け合わせた種です。
性格は人懐っこく甘えん坊で飼い主さんの膝の上へ乗るのが大好きで猫を飼うのが初めてという方にも飼いやすい猫です。
見た目も巻き毛で抱き心地もよく可愛いですね。
アメリカンショートヘア
ルーツはブリティッシュショートヘアでヨーロッパからアメリカに渡ったとされています。
性格はとても人懐っこく甘えん坊なので飼い主さんの膝に乗るのが大好きです。
陽気で遊び好きのわりに落ち着きのあるところもあり長生きするともいわれ家庭で飼うのに向いている種です。
まとめ
いかがでしたか?
愛猫家にとって大好きな猫を抱っこするということは癒される至福の時ですが、抱っこ嫌いの猫にとっては嫌悪感や恐怖心などストレスを強く感じてしまいます。抱っこを嫌がる原因は個体別ですが、その原因を理解し猫のペースに合わせて焦らず時間をかけて抱っこの好きな愛猫にしてあげてください。
抱っこ好きにすることでスキンシップの機会が増えて愛猫の健康のチェックにもつながります。
愛猫とのより良い猫ライフを楽しみましょう♪