ある日ふと気づいたら、あれ?うちの子なんか臭う?!そんなことありませんか?もしかしたら、あなたの猫ちゃん、耳が汚れているかもしれません。耳垢を放置すると、知らない間に外耳炎などを引き起こすこともあるので、時々チェックしましょう。
まずはスキンシップから
どんなペットでも、オーナーとの信頼関係は非常に大切なもの。耳掃除でも信頼関係ができていないと、させてくれない場合があります。そのため、いきなり耳に触るのではなく、猫ちゃんがリラックスできるよう、一緒にのんびりして撫でてあげながらチェックましょう。常に元気のいい子猫は、遊んであげた後など、眠そうな時にするといいでしょう。
掃除道具に慣れてもらう
猫ちゃんがリラックスしたら、まずは綿棒やコットンに慣れてもらうことから始めます。いきなりぐわっと耳をつかまれたのでは、猫ちゃんもびっくりしてしまいますので、徐々にステップアップしていきましょう。
耳掃除で用意するもの
- 綿棒
- 化粧用コットン
猫ちゃんがリラックスした状態になったら、綿棒を取り出して目の前に見せます。
匂いを嗅いだり噛んだりしますが、好きなようにさせましょう。ある程度興味を失ったら、いざ耳掃除です!噛んでよだれだらけになってしまった綿棒は、取り替えてくださいね!
最初は、耳の入り口(ちょうど毛と耳の入り口の境目あたり)を軽く撫でるようにします。この時耳全体をつかもうとしたり、ひっぱったりすると嫌がる子が多いと思いますので、あくまで綿棒で撫でる程度にとどめます。ここでやり過ぎると耳掃除嫌いになってしまうので、ご注意くださいね。嫌がらなければ、顔を軽く固定し、中が見える程度に耳の先端を軽くひっぱります。目視できる範囲のみ、優しくなでるようにお掃除してください。奥まで綿棒を入れると、鼓膜に傷がついたり、耳垢が奥に詰まってしまう可能性もありますので注意が必要です。もし猫ちゃんが過度に嫌がるようだったら、自分でやるのはあきらめましょう。無理をして傷つけてしまったら、元も子もありませんので、獣医さんに相談して、チェックしてもらいましょう。
無事綿棒に慣れたら、次に乾いたコットンで、耳をふき取ります。コットンを2枚ほど重ねて、耳全体を軽く撫でるようにふき取ります。
実は、猫の耳の先端にはツボがあるといわれており、優しくマッサージしてあげると、気持ちよさがる子もいますので、優しくツボ押ししながらふき取るのもいいでしょう!ここでもやりすぎは厳禁です!あくまで見える範囲のみをふき取ります。自分の耳を掃除するように、優しくやってあげてください。
この時、コットンに黒い垢がついた場合は、消毒が必要ですので、次のステップに進みましょう。汚れていなければ、耳掃除の必要はありません。引き続き定期的にチェックしてください。
専用クリーナーを使う
猫ちゃんが綿棒やコットンに慣れたら、さっそくキレイにしてみましょう。通販やホームセンターなどでも専用のイヤークリーナーが売っていますので、手に入るものを使ってください。
シートタイプ
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最近は手軽に使えるシートタイプも販売していますので、初めての方はシートタイプを使ってみましょう。すでに洗浄液が含まれた、ウェットティッシュのような形状で、取り出して拭くだけですので、時間もかからず簡単です。初めてお手入れする方はこちらがおすすめです。
液体タイプ
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シートタイプ慣れてきたり、汚れがひどい場合は、液体タイプを使用してみてください。普段のお手入れは、コットンに洗浄液を軽く含ませてふき取るだけで十分です。特に汚れがひどい時のみ液体で洗浄するとよいでしょう。液体洗浄では、直接耳に液体を注ぎ入れるので、注ぐ量や使い方が不安な方は、購入した液体を持参して、獣医に教わることをオススメします。良かれと思ってやっても、使い方を間違えては意味がありませんよね?正しくできてこそのセルフメディケーション。使い方を正しく知って、ケアしてあげましょう。
そのサイン、耳ダニ症かも?
猫ちゃんが頻繁に頭を振っていたり、耳を出血するまで掻いている、、、なんてことありませんか?余談ですが、うちは2匹いたうちの1匹が耳ダニ症になり、放置した結果2匹とも耳ダニ症になってしまいました。なんだかやたら耳が痒そうだなぁ、、、と思ったときには、真っ黒な耳垢のようなものが、耳を掻いていた後ろ足の爪にまで広がっており、 完治するのに半年ほどかかりました。最初は2匹とも獣医さんに洗浄してもらいました。初めてその方法を見たときは、「猫って、耳に水が入ると死んじゃうんじゃないんですか??」と聞いたくらい、びっくりしました(笑)。どうやら、水が入ったまま放置すると中耳炎などになって、「最悪の場合」死に至ることがある。ということらしいです。かといって、ガンガン耳に水を入れてもいいわけではないんですが。。。そんなこんなで週一回の獣医による洗浄と、毎日のふき取りを続けて、今では全く出なくなりました。このように、耳ダニ症は気づかないうちに進行し、悪化すると完治に時間がかかりますので、悪化する前に気づくことが大切です。
耳ダニ症のサイン
- 耳をよく掻く
- 頭を頻繁に振る
- 耳垢がたまりやすい
- 耳垢が黒い
- 耳から悪臭がする
以上のようなサインがあったら、一度獣医さんに診てもらうようにしましょう。
耳ダニ症の原因は手入れ不足によるもの
耳ダニ症は、耳にたまった垢や皮膚などを、耳に寄生するダニが食べて増殖します。増殖が進むにつれて、ダニの排せつ物などがたまって、黒っぽい垢のようなものが、耳の中にびっしりとついてしまいます。耳ダニ症にならないためには、定期的な耳のお手入れは不可欠です!耳垢は先に紹介したコットンや綿棒で、こまめに掃除してあげましょう。耳ダニ症は非常にひろがりやすいので、多頭飼いの場合は、特に注意が必要です。1匹治ったと思ったら別の子に移ってしまっていて、、、なんてイタチごっこになりかねません。キレイな耳をキープするだけで、痒さなどから猫ちゃんを守れるので、ブラッシングの時などに定期的にチェックして予防し、悪化する前に対処しましょう。
他にもある!猫の耳の病気
外耳炎
外耳炎は、耳ダニや異物によるアレルギー反応によって起こります。耳ダニの症状同様、耳をよく掻く・頭を振るなどのしぐさ、耳から異臭がするなどの症状が出たら、獣医さんに診てもらいましょう。特に垂れ耳の品種は、ムレ等から外耳炎にかかりやすいので、注意が必要です。
中耳炎
中耳炎は外耳炎の悪化が原因で起こります。外耳炎に気づかず放置してしまうと、痛みを伴うようになり、頭を触ると痛がったり嫌がったりします。発熱することもありますので、すぐに獣医さんに見たもらってください。内耳まで広がると、平均感覚をつかさどる器官に影響を与える可能性もあり危険です。
耳血種
耳血種(ジケッシュ)も耳ダニや外耳炎がおもな原因で起こります。耳の内側が腫れてブヨブヨとした感触があります。強い痛みはないといわれていますが、猫ちゃんは異変を感じるため、しきりに耳を掻いて、出血を招いてしまうこともあります。また、耳ダニや外耳炎以外が原因の場合もありますので、適正な検査をして、獣医さんの指示通りケアして、治療していきましょう。
猫ちゃんの耳に関わる病気、いかがでしたか?健康で長生きしてもらうためにも、定期的なチェックをお忘れなく!