猫にとって必要不可欠!猫のヒゲの構造や役割について

猫のヒゲ
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猫の飼い方・知識

猫のチャームポイントの1つともいえる猫のヒゲ。
風の向きが変わったことがわかるほど敏感だといわれています。猫には特徴的な左右に生えている長いヒゲのほかにもたくさんのヒゲが生えています。猫にとってヒゲはとっても大切!たくさんの役割を担っています。ここでは猫のヒゲの構造や役割などについて説明したいと思います。

猫のヒゲの構造

猫のヒゲ

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猫のヒゲは「触毛(しょくもう)」と呼ばれています。口周り(マズル)に生えた長いヒゲは上唇毛(じょうしんもう)と呼ばれ左右に12本ずつ。そのほか目の上の上毛(じょうもう)、ほほには頬骨毛(きょうこつもう)、口角毛(こうかくもう)、そしてあごの下には頭下毛(とうかもう)が生えています。それぞれのヒゲの先端を結ぶと円になります。また、前足の後ろにもヒゲのような毛が生えていて、ヒゲと同じ感覚毛でとても敏感で、高い所に登ったり、獲物をとるのに役立っています。猫のヒゲは被毛よりも長く、より深く皮膚に埋め込まれています。ヒゲの根元には血管・神経が集中していて、わずかな振動も察知できるほど敏感で、さまざまな変化を感じ取るレーダーの役割をしています。

生まれたばかりの子猫にもヒゲが生えています。猫は生まれてしばらくは目が見えませんが、ヒゲのおかげで周りの様子がある程度わかり、母猫の元にもたどりつくことができるのです。また、生まれつき目が弱かったり、盲目の猫はヒゲが通常の猫よりも発達していてその障害を補っているといわれます。

猫のヒゲにも換毛期があり、年に2回程生え変わります。一度に全部抜け落ちるわけではないので、生活に支障をきたすことはありません。また、年をとるとヒゲの数が減り、長さも短くなります。

猫のヒゲの役割

距離を測っている

狭い場所

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猫はヒゲが何かに触れるとその刺激で周りの状況を感知します。猫はヒゲを使って距離感を測り、狭い場所などでは通り抜けられるかどうかを判断しているのです。とはいえ計算を間違ったのかときどき体がハマって抜け出せなくなっちゃう猫ちゃんもいますが(笑)。

空気の流れを感じ取る

暗い場所

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猫のヒゲはGPSのようなもの。距離感を測るほかにヒゲの先端が何かにあたることで変化を感知して空気の変化を読み取ることで自分がおかれている環境を把握します。ヒゲが何かに触れることで障害物を確認できるので暗いところでも物にぶつかることなく移動することができるのです。狩りをするときにも獲物の動きを空気の変化で感じ取ることで、すばやく追うことができるのです。

また、猫のヒゲはバランス感覚を保つ役割も果たしています。そのため高いところでも問題なく行動することができます。猫がジャンプをしたときには空気の流れを読み取り、バランスを整えることで安定して着地することができるのです。

まつ毛としての役割

私たちの体の一部である「まつ毛」。目にゴミやホコリが入らないよう目を保護してくれていますよね。猫にも「上毛(じょうもう)」と呼ばれる目の上に生えているヒゲがまつ毛のような役割をしています。上毛はまぶたの神経とつながっていて、上毛が何かに触れると猫は目を閉じます。こうして危険をキャッチすることで目を保護しているのです。

目としての役割

食事

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猫は目の近くにあるものが見えないといわれています。そのため食べ物や水の位置をヒゲで確認しています。また、猫はヒゲが汚れないよう食事をするときはヒゲをほほに寄せていますが、それでも食後はヒゲのお手入れを欠かしません。猫が食後にヒゲをお手入れするのはヒゲについた汚れをとって感覚を鋭く保つためだといわれています。そのためヒゲが汚れたり、ヒゲがあたるプレッシャーから小さい容器や深い容器を嫌がる猫ちゃんもいるようです。もし愛猫がエサをお皿から取り出して食べているようならそれが原因かもしれませんよ。

ヒゲで感情を表している

猫のヒゲは様々なセンサーとしての役割のほかに感情も表します。何を考えているのかよくわからない猫ですが、ヒゲを観察することでその感情が読み取れますよ♪

・ヒゲが下を向いている
ヒゲが自然な感じで下を向いているときは落ち着いていて、安心しています。リラックスモードなのでそっとしておいてあげましょう。

・ヒゲが上を向いている
ヒゲが上向きで時計の10時10分を指しているときは機嫌がよかったり、撫でられたり褒められたりして嬉しいとき。また遊んで欲しいと思っているときに見られる状態です。

・ヒゲが前を向いていたり、広がっている
何かを見つけて興味を惹かれていたり、知らないひとが来たりして警戒、緊張しているときなどに見られる状態です。

・ヒゲをほほに寄せている
ストレスを感じている、恐怖を感じているときに見られる状態です。また、食事中や寝ているときもヒゲをほほに寄せています。

ヒゲを切るのはNG!

猫にとってとっても大切な役割を担っているヒゲ。
ヒゲを失ったことでうつ状態になったり、元気をなくし動かなくなってしまう猫ちゃんもいます。また、バランス感覚を保てなくなり怪我をすることもあります。ヒゲを切ったり、抜いたりすることは絶対にしてはいけません!

たまに猫同士が戯れて遊んでいたり、喧嘩をすることでヒゲが折れてしまうことがありますが、また生えてくるので1、2本程度ならあまり心配しなくて大丈夫です。

まとめ

招き猫

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猫のヒゲにこんなにもたくさんの役割があるとは驚きですよね。猫の生活を支えているといっても過言ではないほど大切な器官なんですね。猫にとってヒゲがとても大切なのは確かなことですが、その長さは一定ではありません。コーニュシュ・レックスなどの超短毛種には短く縮れたヒゲが多いようです。また19cmものヒゲを持った猫ちゃんがギネスの世界記録として登録されているそうです!

余談ではありますが、猫は幸運を招くと昔からわれていますよね。猫のくしゃみは幸運を呼び寄せる、結婚式で黒猫を見ると幸せな結婚生活が送れるなんて話もあります。右手を挙げていれば金運を招き、左手を挙げていると商売繁盛、お客を招くといわれている招き猫は日本で定番の人気開運・幸運アイテムですよね。そしてなんと猫のヒゲにもご利益があるそうです。猫のヒゲをお守りにすることで厄除けの効果があったり、金運アップの効果があるそうです。また、ヨーロッパでは恋のお守りとして使われているそうです。

猫のヒゲをお財布にいれて持ち歩いているひとも結構多いのだとか・・・最近は猫のヒゲを保管するための専用ケースも販売されているそうです!知りませんでした。ただし、自然に抜け落ちたヒゲだけにご利益があるといわれています。ヒゲが欲しいからと切ったりしてはいけません!

今までは我が家のニャンコのヒゲが落ちていても捨てていましたが、これからは大切に保管したいと思います♡




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