飼い猫がドックフードを食べちゃった…!キャットフードとドックフードの違いとは?

猫と犬を一緒に飼っている方は得られる癒しも多い分、多頭飼いならではの心配事を抱えることもありますよね。
中でも飼い主さんが意外と焦ってしまうのが、飼い猫がドックフードを口にしてしまったときです。

そこで今回は、猫がドックフードを食べてしまうとどうなるのかを、詳しくご紹介していきます。

そもそも犬と猫の違いとは?

猫と犬

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まず、肉食動物である猫とは違い、犬は雑食性だという違いがあります。
犬ももともとは肉食でしたが、野菜や果物を消化することができるため、猫よりも幅広い食べ物を口にすることができるようになったのです。

しかし、猫は肉食性であるため、野菜などを消化できません。
こうした違いがあるので、普段私たちが購入しているペットフードにも異なる成分が使われているのです。

キャットフードとドックフードはまったくの別物

キャットフードと猫

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キャットフードもドックフードも一見、同じような見た目をしていますよね。
そのため、猫にドックフードを与えたり、犬にキャットフードを与えたりしてもよいのではないかと思ってしまう飼い主さんもいるかもしれません。

しかし、ドックフードとキャットフードは、含まれている原材料や成分が違う、まったくの別物だということを理解しておきましょう。
こうした違いがあるため、猫にドックフードを与えたり、犬にキャットフードを与えたりしてはいけません。

ドックフードとキャットフードの違いとは?

キャットフード

1.主原料の違い

安価なキャットフードの場合は、穀物を主原料にしてあることも多いものですが、(パッケージの一番初めに記載されている原料のこと)一般的にはお肉やお魚が主原料にされています。
しかし、ドックフードは魚ではなく、肉をメインにしていることが多いという特徴があります。

肉食である猫には、犬よりも高タンパクな食事を与えることが大切です。
そのため、キャットフードはドックフードよりも、高タンパクで高脂肪なものが多いとされています。

2.猫はタウリンが大切

猫と犬では、重要となる栄養素も異なります。
そのひとつが、タウリンです。
タウリンは猫の網膜に深く関わっていたり、消化を助ける働きをしてくれたりします。

また、神経伝達物質としても作用するため、猫では胆汁を生みだす工程にも深く関わっているとされているのです。

こうしたタウリンを、犬は自分の体内で作りだすことができます。
しかし、猫は自らの体でタウリンを作れる酵素を持っていません。

タウリンは不足すると、網膜に障害が起き、失明や拡張型心筋症を引き起こす可能性もあるとされています。
そのため、食事でタウリンをきちんと摂取させてあげましょう。

特にタウリンは妊娠・授乳中の母猫にとっては重要な成要素だといわれています。
こうした理由があるため、市販されているキャットフードにはタウリンがきちんと含まれているのです。

3.キャットフードではビタミンAも補える

タウリンと同じように、猫はビタミンAも体内で作りだすことができないとされています。
そのため、ビタミンAが含まれているのもキャットフードの大きな特徴です。

ビタミンAは別名、目のビタミンとも呼ばれ、視覚色素や上皮細胞の増殖に深いかかわりがあったり、網膜細胞の機能を維持したりする働きも持っています。
タウリンと同様にビタミンAも妊娠中の母猫にとっては大切な栄養素のひとつで、不足すると死産を招いてしまったり、子猫に奇形が生じてしまったりするケースも多いとされているのです。

また、母猫だけでなく、すべての猫にとってもビタミンAは大切な栄養素です。
不足すると、夜盲症(とりめ)や骨や歯の発育不全、上皮細胞の角質化を招きます。
オス猫の場合は精子の形成に異常が生じることもあるので、注意しましょう。

※夜盲症…暗い場所での視力が衰え、目がよく見えなくなる病気のこと。普通なら暗く感じられるところが、夜盲症になるとほとんど見えなくなる。

4.嗜好性の高さ

猫は犬よりも、食事の好みが分かれやすいものです。
そのため、キャットフードはドックフードよりも食いつきがよくなるように作られています。
嗜好性の高いキャットフードは味が濃く、塩分が多く含まれているのも特徴です。

こうした特徴があるため、犬の中にはドックフードよりも同居猫用のキャットフードを好んで食べてしまう子も少なくありません。
しかし、キャットフードは犬に十分な栄養を与えられなかったり、塩分が多かったりするため、体調不良を招いてしまう可能性が高くなります。

猫がドックフードを食べてしまった場合はどうする?

酸化したキャットフード

https://pixabay.com/ja/猫-食品-食べる-ペット-かわいい-動物-家畜化された-子猫-1798147/

比較的たんぱくな味付けのドックフードを猫が好むことは、少ないかもしれません。
しかし、時にはちょっと目を離した隙に同居犬のドックフードを口にしてしまうケースもあります。

こうした時、飼い主さんは慌ててしまうかもしれませんが、ドライタイプのフードであれば少量、口にしてしまっても問題はありません。
しかし、ウェットタイプのフードの場合は含まれている成分を確認することが大切です。

犬用のウェットフードの中には、犬の体には害を与えないけれど、猫にとっては安全だと言えない食材が含まれている可能性があります。
ウェットタイプのフードはドライタイプよりも食材がそのまま活かされていることが多いので、注意しましょう。

そして、ドライタイプのドックフードであっても、定期的に食べさせたり、日常的に口にさせたりしてはいけないということを覚えておきましょう。
少量口にしてしまった場合では問題がなくても、日頃から食べさせるようにしてしまうと、必要な栄養素が十分に摂取できなくなってしまいます。

猫にドックフードを食べさせないための対処法

犬と猫

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別室で与える

飼い猫が同居犬のドックフードに強い興味を持ってしまう場合は、別室で食事をさせるのがおすすめです。
猫と犬は食事を摂るスピードが違うため、別室にしたほうが両者とも落ち着いて食事を楽しめるようになることもあります。
別室での食事は、犬にキャットフードを食べさせないための対処法としても効果的です。

一気に食事を終えてしまう犬とは違い、猫はちょこちょこ食べというスタイルをとります。そのため、猫が食べ残したキャットフードを犬が口にしてしまうことは多いものです。
別室にすれば、こうした悩みも解消できるので、飼い主さんの負担を減らすこともできるでしょう。

順番に与える

別室で食事を与えられない場合は、飼い主さんが順番にご飯を与えるのもよいでしょう。
この場合は先に飼い始めたほうの子へ最初にフードをあげるようにしましょう。
動物の世界にも上下関係があるため、後から迎えた子が優先されている光景を見ると、プライドが傷ついてしまうのです。

しかし、飼い主さんは後から迎えた子に対してもフォローをしてあげる必要もあります。
先住猫や先住犬にバレないように、こっそりおやつをあげるのもよいでしょう。
こうしてどちらの動物にも「自分は愛されているんだ」という自覚を与えてあげれば、関係が悪くなってしまう心配もありません。

それぞれの動物に合わせたフードを与えよう

キャットフード

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キャットフードとドックフードには、今回ご説明したような大きな違いがあります。
動物によって必要となる栄養素には違いがあるので、自己判断で違うフードを与えないように気を付けていきましょう。
フードの盗み食いで悩んでいる飼い主さんは、ぜひこれを参考に対策法を考えてみてくださいね。

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