いつもと同じキャットフードを愛猫にあげ続けていると、次第にフードを食べなくなってしまったという経験がある飼い主さんは多いのではないでしょうか。
そんなときは、すぐに違うフードをあげたくなるものですが、実はそれよりももっとよい対処法があります。
そこで今回は、愛猫がキャットフードに飽きてしまった場合の対処法を詳しくご説明いたしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
どうして同じキャットフードを食べなくなるの?
愛猫が突然、いつものキャットフードを食べなくなると「どうして食べてくれないのだろう…」と心配に思ってしまうものですよね。
猫も人間と同じで、毎日同じキャットフードだと味に飽きてしまうものです。
また、猫には「気分が乗らないから今日は食べたくない」という日もあります。
特におうちで飼われている猫の場合は、食べ物に困る心配がありませんよね。
そのため、食べたくない日は食べなくてもいいと、猫自身が思い、キャットフードを口にしないこともあるのです。
こうした子の中には、キャットフードを食べないのにおやつをあげるとおやつの方は食べてくれる子もいますよね。
それも、人間と同じで、おやつや好物は別腹感覚で食べることができるからです。
目新しいフードを与えるのはNG!
責任感の強い飼い主さんの中には、愛猫がキャットフードを食べてくれないと、「きちんとご飯をたべさせないといけないのでは?」と思われる方もいるのではないでしょうか。
そんな気持ちを抱えてしまうと、目新しいフードを次々と用意したくなりますよね。
しかし、新しいフードを次々と与えるのはNGです。
目新しいフードを与えたとしても、いずれまた飽きる日が来るので、同じことの繰り返しになってしまいます。
そして、キャットフードをコロコロと変えることは猫の体にとってもよくありません。
慣れ親しんだキャットフード以外を口にすると、下痢や嘔吐を引き起こしてしまうことも少なくないからです。
また、キャットフードを食べないときは愛猫の様子をしっかりと観察することも大切です。
もしも、食欲以外に元気もなく、ぐったりとしている場合は何らかの病気にかかっている可能性もあるので、放置は厳禁。
1日経ってもキャットフードを口にしないようであれば、すぐに動物病院へ連れていってあげましょう。
なお、子猫の場合は食欲不振が原因で命を落としてしまうケースも少なくありません。
ですから、食べ盛りの子猫がキャットフードを口にしない場合は、一刻も早く獣医さんに相談してみてくださいね。
猫の「食べたくないサイン」も見逃さずに!
愛猫の「食べたくない…」という気持ちは、猫の行動から見極めることもできます。
例えば、キャットフードをあげたときに愛猫が床をカキカキして、フードに砂をかけるような仕草を見せることがあります。
これが、猫ならではの食べたくないサインです。
砂をかけるような仕草をされると、飼い主さん的には「こんなご飯いらない」といわれているような気持ちになるかもしれませんが、この行動に反抗的な気持ちはまったくありません。
猫は、いつ食べ物にありつけるか分からない野生時代に食べ物を隠しておくことで飢えをしのいできました。
そのため、お腹がいっぱいなときや食べたくない気分のときは「今度食べる時のために隠しておこう」と思い、こんな風に砂をかける仕草を行うのです。
キャットフードのローテーションを検討しよう
愛猫がキャットフードに飽きてしまったときは、フードのローテーションを検討することで対処していくのがおすすめです。
現在、1種類のキャットフードを与えているという方は、他に2種類ほど与えたいキャットフードをチョイスしてみましょう。
そして、まずは現在あげているキャットフードに少しずつ他のキャットフードを混ぜながら、嘔吐や下痢をしないように慣れさせていきます。
愛猫の便がやわらかくならなかったり、嘔吐をしたりしないようであれば、現在あげているキャットフードを口にしたくなったときに、選んだ他のキャットフードを与えてみましょう。
こうしてキャットフードのローテーションをしていけば期間が空くので、今まで食べていたキャットフードを再びおいしく食べてもらうことができます。
味に飽きにくくなるということは、猫に食べる喜びを感じさせてあげられるということにも繋がっていくはずです。
また、キャットフードのローテーションを検討すれば、普段あげているキャットフードに何らかの問題があったときでも慌てずに対処することができます。
キャットフードの原産国が変わったり、販売が中止されたりすることもありますよね。
だからこそ、万が一の時のために問題なくあげられるキャットフードをあらかじめ見つけておくことも大切なのです。
キャットフードを選ぶポイントとは?
猫飼い初心者さんの中には、ローテーションさせるキャットフードとしてどんなものを選んだらよいのか悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで、これからキャットフードを選ぶときに注意しておきたいポイントをいくつかご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.原産国にもこだわろう
キャットフードを選ぶとき、意外に見落としがちなのが原産国です。
キャットフードは大切な愛猫が毎日口にするものだからこそ、安全な原産国のものを選びましょう。
中でもドイツはペットに優しい国でもあるので、質が高くて安全なキャットフードが多く発売されています。
ドイツは人が食べても安全なキャットフードしか作れないので、キャットフードも合成着色料や酸化防腐剤などの余計な成分が含まれていないものが多いのです。
ただし、キャットフードは作る最後の工程によって原産国が変わってくるので注意が必要です。
例えば、パッケージに書かれていてもすべての工程を日本で作っているとは言い切れないということ。
正しい原産国を知るためには、キャットフードを作っているメーカーの公式サイトを見てみるようにしましょう。
2.愛猫の好みに合った主原料のものを選ぼう
キャットフードを選ぶときに大切になってくるのが、主原料です。
主原料は主に穀物やお肉、お魚の2パターンに分かれます。
しかし、炭水化物を人間ほど必要としない猫にとって穀物が主原料のキャットフードはあまり好ましくありません。
トウモロコシや大豆などを主原料にしているキャットフードは安価であることが多いものですが、フードを消化できずに下痢や嘔吐の原因になってしまうことがあります。
さらに、猫の中には穀物アレルギーの子もおり、そうした子が穀物を主原料にしているキャットフードを口にすると、激しい下痢や嘔吐をするようにもなるのです。
だからこそ、キャットフードはお肉やお魚を主原料にしているものを選ぶのがおすすめ。
お肉やお魚を主成分にしているものなら、猫にとって必要なタンパク質をきちんと摂取させることもできます。
また、猫はお肉が好きな子とお魚が好きな子に分かれることも少なくありません。
そのため、愛猫は肉派か魚派なのかを見極めながら、楽しく食べられるようなキャットフードを選んでいきましょう。
3.ドライフードをきちんと与えよう
キャットフードをローテーションさせるときは、缶詰やウェットフードよりもドライフードを選ぶことも大切です。
缶詰やウェットフードはにおいが強いので、猫の食欲をそそりやすいものですが、ドライフードほどの栄養素はありません。
特にウェットフードは水分が多いため、腹持ちがあまりよくないということもデメリットだといえます。
また、缶詰やウェットフードはあまり噛まなくても食べられるので、長期間与え続けると顎の力が弱くなってしまうこともあります。
そして、歯石が付きやすくもなるため、歯周病などの病気を引き起こす可能性も高いといえるでしょう。
シニア期まで丈夫な歯を維持していくためには、栄養バランスを考えて作られているドライフードを与えてあげることが大切です。
愛猫が好みやすい缶詰やウェットフードはあくまでも時々のご褒美にして、普段はドライフードで健康な体を維持していけるようにしましょうね。
愛猫に合わせたフードで食べる楽しみを増やしてあげよう
食事の時間が楽しいのは、人間も猫も同じです。
だからこそ、愛猫がキャットフードに飽きてしまったときは、フードをローテーションして、またごはんをおいしく感じられるようにしてあげましょう。
また、ローテーションさせるフードは年齢や体型に合わせて柔軟に変更していくことも大切なので、ぜひ愛猫に合ったフードを選んでいってみてくださいね。